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マインドセラピーわきやま

土佐路を行く④ 〔山の神に会いに行く〕

更新日:

(27番 神峰寺)

今日は雲が出ていて、朝日は拝めず。

7時30分出発

フロリダ2人組は、6時に出発した。今日の神ノ峰寺は山の上にあるため、ハーさんはパスして、平地だけを歩くとのこと。

 

田野町の古い町並み。人と誰も会わず、日本版の西部劇?が撮影できそうな雰囲気だ。

 

歴史ある建物も多い。この近辺から、土佐の名士が多く出たようだ。

 

途中、美丈夫や土佐鶴などの有名な酒造会社があった。

 

歩いていると、左足のふくらはぎが少し、ツリ気味だ。

右足の薬指も爪が厄介だったが、もうすぐ取れてしまいそうだ。かえって違和感が少なくなっている。

 

神峰寺に向かう山道に入る。

1.2キロを上る。時々、歩き道から車道に出るが、通り過ぎる車からタイヤの焦げる匂いがするほどの急坂だ。

 

 

二十七番神峰寺の山門に着くと、隣に神社の鳥居があった。神峰神社の鳥居だ。

 

この地にはじめに鎮座されていたのは神社なので、まず神峰神社からお参りする。

 

急な石段を300メートルほど登り、拝殿に上がった。

 

参拝して、拝殿の右手の方に行ってみると、巨岩がよこたわっていた。

 

「燈明岩」といい、戦争や天変地異、世の中に重大な危機が迫ると、青白く光って警告するという言い伝えがあるらしい。

 

 

拝殿の下には、ご神木の巨木が立つ。

 

 

空海は、神峰神社に特別な霊気を感じて、寺を建立したのではないだろうか。

 

途中、いわゆるスピリチュアル系、といわれるような人たちも、お遍路さん装束の上にストールなどを纏って来ていた。

神峰寺でもスピリチュアル系らしき人が手水舎の水で、ブレスレットのようなものをたくさん洗っていた。

人目を避けながらこそこそしていた様子に、なんとなく閉鎖的な雰囲気を感じてしまった。

自分の世界だけに固まるよりも、もっとオープンに、その場の空気を感じて溶け込んだ方が、よい参拝ができるのではないかと、他人ごとながら、ふと思った。

●二十七番 神峰寺に到着。

 

山の神気に満ちているお寺だ。

境内には、急な階段があり、車で参拝の人などは登るのに苦労していた。

 

参拝を終え、また海沿いを歩く。

途中で咲いていた、カタクリの花。

 

 

骨組みだけの建物。これは何だかわかるだろうか?

津波シェルターだ。

この地域には至るところにある。確かに津波が来たら、山まで逃げる時間はないだろう。

 

途中、道の駅で昼食をとる、車で来ている人がほとんどだ。歩きお遍路さんは見世物になってしまうような気がした。

 

今日、泊まる宿から電話がかかってきた。

外人さんが独りで訪れて、予約していた2人のアメリカ人かどうか分からないとの事だった。

本人です、と伝えると了承した。

その後また電話がかかってきて、お昼は食べているのか、洗濯をするのか、話せなくてわからないので、本当はチェックインは4時だけれど、早く来て欲しいと電話があった。まだ時間があるのでどこかで時間を潰そうと思っていた矢先だったが、図らずも早く宿に入れることになった。

宿の人も、外国人が来たら、放っておけず、おもてなししないわけにはいかないのだろう。日本人は本当に親切だ。

 

地図には、防波堤の上を歩くように書いてあったが、入り口を通り過ぎてしまったようだ。防波堤のコンクリートをよじ登ろうとしたが、道のないところをよじ登るのは、お遍路としての品格に欠ける、と思い直し、道を戻って防波堤まで歩いた。

防波堤の道路は、見晴らしは良いが、コンクリートの照り返しでとても暑い。

 

防波堤に平行して線路が走っている。電車が走り抜けていった。

電車から見たら、お遍路さんと海が一体になっている風景は絶好の絵になるのだろう。

 

曇りの日は、空と海の境目がわからなくなりそうだ。

普段、山の中か、田んぼの中でしか見かけない鳶(とんび)が、町中の電信柱の上で高らかに鳴き声をあげていた。

 

3時前には宿に到着。

電話をかけまくり、フロリダ2人組と自分3人分の、ゴールデンウィーク中の宿をなんとか予約することができた。

これで、フロリダ2人組がバスストップで野宿することは避けられそうだ。

外国人だけで泊まろうとすると、部屋が空いていても断る宿があるのには、おどろいた。

 

はるばる、アメリカからお遍路にやってきた、古希と喜寿のおじいちゃん達を野宿させるわけにはいかない。