「自分のやりたいことがわかりません。
どうしたらいいでしょうか？」
心理セラピストとして
話をする中で、
しばしばそんな質問を受けます。
そんな時はいつも一言、
こう答えます。
「それは私にもわかりません」
すると、よくこう返されます。
「じゃあ、
やりたいことを見つける方法って
ないんですか？」
その時、私はこう答えます。
「だれにでも使える万能な方法なんて
ありません。」
正直言って、
自分のやりたいことは
自分自身で発見するしか
ないからです。
ただ、
そう言い放ちっぱなしだと
「冷酷なセラピストだ」と
嫌われてしまうので、
こう助け船を出します。
「強いて挙げるなら
1つだけあります。それは…
心の重荷を軽くすることです。」
心の重荷とは
ネガティブな感情、考え、記憶の
積み重なりです。
たとえば、
自分に自信がない、
人から評価されたい、
失敗したらダメだ、
他人と比べて劣っている、
親や社会の期待に応えなければならない、
などの信念が
心の習慣になってしまって、
それが
あなたの本当の気持ちや
願望、能力までも
覆い隠してしまうのです。
だから、 やりたいことが
わからなくなるのです。
じつは
だれでも心の奥では、
本当にやりたいことを
わかっているのです。
「なぜそんなことが言えるの？」
と聞かれても、
セラピーの経験を通して
そう感じたとしか言えませんが…。
実際に、
セラピーセッションを重ねて
心の重荷が軽くなるにつれ、
今まで見えていなかった
本当にやりたいことに気づける人が
沢山います。
ここで、ちょっと
子供の頃のあなたに戻って
イメージしてみてください。
とても広くて、面白そうな遊具が
いっぱいある公園に連れて行かれて
自由に遊んでいいよと言われたとしたら、
大はしゃぎで片っ端から
手あたり次第に遊び始めますよね。
けっして
「何して遊んだらいいかわからない」
と頭を抱えて悩むことは
ないと思うのです。
そして
無我夢中で動き回っているうちに、
だんだんお気に入りの遊びを
見つけていくのではないでしょうか。
私たちは
大人になったからといって
そんな子供のような無邪気さを
失ったわけではありません。
いくつになっても、
だれの心の中にも、
無邪気な子どもはいるはずです。
ましてや「本当にやりたいこと」に
気づけていないのであれば
なおさら、
早く外へ出て飛び回りたいと
ウズウズしながら心の中で
待っているはずです。
その子供のような気持ちが
心の重荷を取り除くことで
自然と動き出します。
その動きが
心のコンパスを動かして
「本当にやりたいこと」を
教えてくれるのです。
心の重荷が軽くなったら、
そこから本当の
「自分探しの旅」が始まります。
でも、その旅は
あてのない放浪でなく、
ワクワクする冒険の旅です。
そして旅そのものが喜びになり、
楽しくてしようがなくなるはずです。
（その時は心理セラピストなんて
用無しになるかもしれません）
どんな尊い教えも、
エライ人の金言も、
自分の心のコンパスに
叶うものはないでしょう。
だから、
「やりたいことがわからない」と
思った時は、
ほかの人や外の世界に
正解を求めるよりも、
まずそれを目隠ししている
心の重荷を軽くすることに
意識を向けてみてください。
それができれば、
あとは「本当にやりたいこと」に
挑戦しようとする新しい自分を
受け入れるだけです。
そこに至るまでのお手伝い、
「心の専属トレーナー」に
おまかせくださいね。