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マインドセラピーわきやま

「音」の正体はまぼろし?

更新日:

とつせんですが、クイズです。

 

だれもいない未開の地。

 

広大な原生林の中に、
ひときわ大きな老木が生えていました。

 

 

ある日、

この老木が寿命を迎えて、

周りの木をなぎ直しながら、ものすごい勢いで倒れました。

 

 

さて、問題です。

 

その時、
どんな「音」がしたでしょうか?

 

 

「『ドドーン』とか『バッサ―』とか、
とにかくものすごい音でしょ?」

 

 

いえ、ちがいます。

 

正解は、

 

 

「音」はしませんでした。

 

 

 

「木が倒れたのに音がしないなんてウソ!」
と思いますか?

 

 

でも、本当に、

音はしませんでした。

 

 

その理由は、

問いの出だしを読みかえすとわかります。

 

 

「だれもいない」
と書いてありますね。

 

 

「音」というのは人間が感じる知覚なので、
人がいなければ「音」はないのです。

 

 

「人間はいなくても、動物が音を聞いたんじゃないの?」

とツッコミが入るかもしれません。

 

たしかに、

この老木には鳥やリスが
住んでいたでしょうが、

彼らは身体の構造も
感覚器官もまったく違うので、

人間のいう「音」とは
ちがう「音」を感じたはずです。

 

 

犬笛を吹くと、人間には聞こえないのに、

犬は敏感に反応するのと同じです。

 

だから、

私たちが「音」と呼ぶ現象は
人間がいないと存在しない、ということです。

 

 

「なんか、コムズカシい話になってきた、、」と思うかもしれませんが、

 

 

このクイズの出どころは、

 

バークリー司教さんという、
アイルランド出身の聖職者で哲学者。

 

 

ふかく考えてみると、

大事なことを伝えてくれているように思います。

 

それは、

私たちが「ある」と思っているものは、
ほんとうは感覚の「幻」にすぎない

 

いうこと。

 

 

うーん、深いですね。

 

 

この教えは「音」だけでなく、

「感情」にもあてはまるかもしれません。

 

「悲しみ」「怖れ」「つらさ」、すべての想いは、

人間に備わる感情のセンサーが生んだ「幻」にすぎない、

 

と言えないでしょうか?

 

しかも、

人間の感じる「音」と
リスさんの感じる「音」が
まったく違うように、

 

生まれてくる感情も
センサーしだいで変わってくる、、。

 

うーん、深すぎて溺れてしまいそう、、、。

 

 

哲学的な気分にひたって
じっくりと考えれば、

「なるほどなあ」となりますが、

 

どうしても
悪い夢のように、
いつも感情に振りまわされるのが
人間というもの。

 

そんな悪夢から完全に醒めるのは
難しいかもしれませんが、

 

つらい感情が襲ってきた時、

このバークリーさんの謎かけを想い出してみてはどうでしょうか?

 

ちょっとは気持ちがラクになれるかもしれませんよ。