突然のトラブルや、
予期せぬ出来ごとに
出くわした時、
「もうだめだ」
「もっと悪くなるんじゃないか」
と、
最悪のことばかり考えて、
不安が頭から離れなくなることは
ないでしょうか？
ここ最近、
そんな不安のスパイラルにハマる人が
増えているように感じます。
たくさんの情報に囲まれて暮らしていると、
余計なことまで耳に入ってきて、
むやみに不安を大きくしてしまいます。
コロナ禍の中でも、
くりかえされる報道が、
わたしたちをとても敏感に
させている面がありますよね。
ただ、
それ以外にも、
不安のスパイラルに囚われる人を
増やしている原因が、
もう一つ
あると思うんです。
その原因は、
現代人が持っている
ある『思考のクセ』
にあります。
どんなクセかというと、
『直線を好きすぎる』
というクセ。
？ ？ ？ ？ ？
意味がわかりませんよね。
どういうことかというと、
私たちは、
電気やガス、水道が
いつでもカンタンに使えて、
電車は時刻表どおり、
一年中、形のそろった夏や冬の野菜が店に並ぶ、
便利な世の中に暮らしています。
そんな暮らしに慣れると、
「いつも順調、安定している」
ことがあたりまえ、
になります。
『直線が好きすぎる』クセとは、
言ってみれば、
すべてのことが、
一直線のグラフようにずっと順調で続くはず、
という思い込みです。
しかし、
もともと、
自然や宇宙は
波や曲線にあふれています。
昼と夜のくりかえし、
潮の満ち干、
星のめぐり、
などなど。
その動きは、
波を描き、
循環して、
たえず変化しています。
人間も生き物なので、
体にも、心にも、
この波のリズムが
そなわっています。
この、
もともとそなわっている
波のリズムと、
「直線大好き思考」は、
相性がわるいのです。
なので、
何かにつけ、かみ合わずに、
心は混乱します。
そんな混乱状態のところに
なにかの不安材料が飛び込んでくると、
「もっと悪くなるかも」
「ずっと悪いままだ」
と、
「直線大好き思考」が
マイナスの方にだけ反応してしまうんです。
『上がる時もあれば、下がる時もある』
という感じで、
変化を受け入れられたら、
ラクになれるのに、
今の時代に生きている私たちは
それがニガテなんですね。
この
波の変化を、
悩みごとや問題の解決に
うまく取り入れている
ジャンルがあります。
それは「占星術」です。
東西問わず、
占星術は、
すべての現象を
波の周期でとらえます。
いきなり占いの話？
と思われるかもしれませんね。
じつは、
私は昔、
お寺に勤めながら
占星術の相談を
10年ほどやっていました。
その時、
相談にみえた方に、
運期の波を
「季節」にたとえて
お話ししていたんです。
たとえば、
ある人が
低迷して悩んでいても、
その状況を「冬」に見立てて、
休養したり、計画の時期にあてて、
あたたかい家の中で、春の準備をしましょう、
と言っていました。
調子の良い人、ノッている人には、
「夏」のように、
はっちゃきになって無理をしすぎず、
時には日陰でゆったり過ごしましょう、
と、アドバイスしていました。
言われるまでもなく、
それぞれの季節には
その季節に合った過ごし方があることを、
だれでも知っています。
でも、
ふしぎなことに、
自分の人生となると、
「冬」に
はだかで海水浴をして風邪を引いてしまったり、
「夏」に
家に引きこもって、熱中症になったり、
「春」に
田植えしたばかりの苗を刈り取ったり、
「秋」に
苗を植えて枯れてさせてしまう、
そんな生き方をする人が
けっこう多いんです。
それこそ、
「直線が好きすぎる」クセが、
運気の波に
反発しているのかもしれませんね。
よい事ばかりは続かないのと
同じように、
悪い事ばかりも続きません。
感情の波も
よい時もあれば
わるい時もあります。
いま、波の下にいるな、
と感じたら、
おもいきって休んでみませんか？
そうやって、
感情の波や人生の波と
仲よくつきあえれば、
とても気持ちがラクになりますよ。
ちょっと
「占い師モード」になってしまいました、、、。
余談ですが、
今年の春頃、
スエズ運河で日本のタンカーが座礁しました。
世界の大動脈がストップしてしまい、
あわてて巨大なタンカーを動かそうとしましたが、
うまくいきません。
そこである力を利用したそうです。
その力とは
「スーパームーン」の引力です。
月が地球に近づいて大きく見えるスーパームーンの時は、
引力も一段と大きくなります。
この時にあわせて
タグボートで引っぱり、
ようやくタンカーを動かすことができました。
このタンカーのように、
わたしたちの生きづらさも
自然の波を受け入れるだけで、
かんたんに
スーッとラクになるかもしれませんね。
