あなたはじょうずに
人に頼ることができますか?
そう聞かれて、
「頼むことがそもそもニガテ」
「そういえば
何でも一人でやろうとしてる」
と思った方は、
かなり人生をソンしている
かもしれません。
もしあなたが
人にうまく頼れないとしたら、
その原因は何だったんでしょうか?
過去に
だれかに裏切られた、
愛情を求めても
得られなかった、
だれかに心の中に
入り込まれ続けた、
そんな記憶たちが邪魔をして、
人を信頼することに
臆病になっているのかもしれません。
あるいは
やさしい性格から、
「私がガマンすれば」と
人を優先するクセが
ついているのかもしれません。
そんな
さまざまな原因が
ブレーキをかけて、
人に頼る経験が
極端に少ないのだとしたら、
それは
人に頼れないというよりも、
単に
頼り方がわからない
だけなのかもしれません。
どこからの影響か、
自立している人ほど
強くてカッコいい、
逆に、
人に頼るのは弱い証拠、
はずかしくて、みっともない、
多くの人が
そんなイメージを
持っているようです。
でも、
考えてみると、
頼ったり、依存することって、
本当に悪いことでしょうか?
私は
そうは思わないのです。
たしかに、
不健康な依存にハマると、
生きるチカラを
吸い取られます。
でもその一方で、
心を豊かにして、
生きるチカラを与えてくれる
「健康的な依存」という考えも
じつはあるんです。
なぜなら、もともと
人間は単独では生きられない
ようにできているからです。
生まれた時はだれでも、
親や、養育者に依存しながら、
愛されること、ふれあい、思いやり
を学んでいきます。
社会で暮らす限り、
一人で生きているつもりでも
どこかで必ずだれかと
関わっています。
「頼ること」は、
生きることと切っても
切り離せないのです。
だからこそ、
うまく人に頼れない人には
「健康的に依存」できるすべを
身につけてほしいのです。
ただ、
頼ることへの抵抗を
なくすには、
すこしウォーミングアップが
必要です。
まずは
「そこの消しゴムとって」とか、
「ちょっとお茶が飲みたいな」とか、
ちいさなお願いから
始めてみましょう。
回数を重ねるごとに、
思っていたより
意外とすんなり受けてくれることに
気づけるはずです。
そして
人に頼ることに
少しずつ慣れてきたら、
3つのポイントを
意識してみてほしいのです。
まずひとつは、
頼る、頼らない、を
惰性で流されず、
自分の意志で自由に決める。
次に、
頼る相手と
主従関係にならない。
ということ。
まず、この2つができないと
「不健康な依存」の
奴隷になってしまいます。
そして3つめは、
ギブアンドテイクを心がける。
ただ受け取るだけの関係は、
必ずどこかにムリが生じます。
「でも私には
ギブできるものなんてない」と
いわれるかもしれません。
そうやって、マジメな人ほど
ギブアンドテイクを
杓子定規に考えがちです。
何かしてもらったら
何かしてあげなきゃ、とか、
モノをもらったら
モノでお返えししなきゃ、
という具合に。
でも
人と人との
ギブアンドテイクは、
本来もっとカンタンに
できるのです。
たとえば、
だれかに何かを
してあげた時、
相手に笑顔で感謝されると、
あなたも
うれしい気持に
なれますよね。
何かを受け取った時、
そのよろこびを
素直に伝える、
それだけで
すばらしいギブアンドテイクに
なるのです。
むしろ、
よろこびのテイクがほしくて
ひたすらギブに徹している人は
大勢います。
この3つのポイントが
クリアできていれば、
健康的な依存は
かなり身に付いてきています。
健康的な依存は
安心感をもたらしてくれます。
その安心感があってはじめて
自分の力で歩いて行ける
自信も生まれます。
健康的な依存が
できると、
健康的な自立も
できるようになるんです。
「もっと自立しなきゃ」
「私は弱いダメ人間」
と、自分にダメ出しをするだけでは、
あまりにも
あなた自身がかわいそうです。
あなたがもし、
うまく人に頼れなくても、
不健康な依存に
ハマっていても、
それは一時的なこと。
かならず変えていけます。
「健康的な依存」を
身につけて、
もっとラクに毎日を
過ごしてみませんか?
そうなりたいけどできるかな、
と思う方は、
まずは心の専属トレーナーを
頼ってみてくださいね。