「口ぐせ」は
自分では気づきにくいものです。
セラピーセッションで
話しをしている時、
その人の言葉に
同じフレーズが何度も
出てくることがあります。
たとえば、
「どうせワタシなんか」とか、
「私はバカだから」とか。
おもしろいことに
(と言っては失礼ですが)、
「その言葉、よく使いますね」
とお伝えしても、
「えっ、そうですか?」
という感じで、
それに気づいていないことが
多いのです。
また、
決まったフレーズでなくても、
自分を否定したり、
自分を悪者にして
結論づけようとするパターンが
見えてくることもあります。
特定の言葉や
思考パターンを
無意識に繰りかえす…。
それはまさに「クセ」といえます。
おなじ「クセ」でも
自分をほめる「クセ」ならば
大歓迎ですが、
じっさいは
自分を否定するクセを
持っている人の方が
圧倒的に多い気がします。
そういうクセをもっていると、
自分のポジティブな一面が、
ちょっとでも顔を出した時に
それを即座に摘み取ってしまう
習慣が身についてしまいます。
それも無意識に。
お茶の新芽を摘むと
おいしい新茶ができますが、
「ポジティブの芽」は
摘んでしまえば
なにも残りません。
残らないばかりか、
摘んだらすかさず
「どうせ~」とか、
「私なんて」という、
「ネガティブの芽」に
植え代えてしまうのです。
そして
「ポジティブの芽」に気づいても、
「こんな小さな芽なんて意味ない」
「花も実もついてないし…」
と、
もっともらしい理由をみつけて
そんな自分を納得させてしまう始末。
でも、それは
ちがいます。
きれいな花でも、
見上げるほどの大木でも、
小さなひとつの芽から
始まるのです。
小さな芽こそが、
大きな可能性を秘めています。
そんな道理は
だれでもわかっているはずなのに、
知らず知らずのうちに
その可能性の芽を
摘んでしまうのですから、
本当に「クセ」というのは
おそろしいものです。
一度心についたクセは
人生を大きく変えるチカラを
持っています。
ちょっと唐突ですが、
こんな言葉があります。
『複利』は人類最大の発明だ
いきなり投資とか貯蓄のハナシを
しようというのではありません。
この言葉を残した
(と云われている)のは、
なんと、あのアインシュタイン博士。
「複利」とは
利息を使わずに
持ち続けることで、
雪ダルマのように元本が
大きく成長するしくみのこと。
複利の法則が、自然界や物理学の法則と
一致していることにおどろいて、
この言葉を残したのだとか。
私たちの
心やカラダも自然の一部です。
なので、
この「複利の法則」が
そのまま当てはまります。
そして、
「複利の法則」は
ポジティブにもネガティブにも
公平に働きます。
ポジティブの芽を
育てずに、
自己否定の芽を
育てれば、
自分がどんどん
否定のかたまりのような存在に
なってしまいます。
もし、あなたが
いつまでも変われない、
幸せになれない、
と感じているならば、
無意識に、
小さな「ポジティブの芽」を
摘んで、
「ネガティブの芽」を
植えていないか、
振り返ってみてください。
心にどんな芽を育てるか、
その違いで人生は
大きく変わっていくはずですよ。