「ワキヤマさんも怒ることってあるの？」
昔、そう言われることが
時々ありました。
そのたびに
「えー、そりゃありますよ」と
笑って答えながら、
心の中では
「バカにするな！」と
怒りがメラメラ燃えていました。
そんな、
あまり感情を表に出さない
（出せない？）私も、
突発的に感情が爆発して
人間関係が修復できないほど
壊れてしまったことが
何度かありました。
普段抑えていた分、
噴き出した時のギャップが
すごく激しかったのです。
すぐにキレてしまう人も、
私のような「隠れキレシタン」も、
怒るのが心地よい、
という人はめったにいません。
日本の教育は
「いい子でいなさい」
「だれとでも仲良くしなさい」
ということを熱心に教えますし、
親や先生からも
そう言われ続けてきました。
また、
「いい子にしていないと
受け入れてくれない」
「わがままを言ったら
愛してくれない」
という環境で育った人ほど、
「感情をぶつけることと
愛されることは両立しない」
という信念が根づいてしまいます。
そうやって
怒ること ＝ 悪い事
という図式が
私たちの意識に
刻み込まれていきます。
たしかに
世の中を上手に
生きていくためには、
理性をとび越えて
噴き出す怒りの感情は
ジャマになります。
ただ、
怒っちゃいけないと
思えば思うほど、
怒りを
モグラたたきゲームの
モグラのように見張り続けたり、
抑えきれずに爆発して
自己嫌悪に陥ったり、
よけいに怒りに
振り回されてしまいます。
そんな厄介者の怒りの感情と
うまくつきあうには、
どうしたらいいでしょうか？
それにはまず、
「怒り」だけを悪者扱いして、
ムリに抑え込まないことです。
なぜなら
怒りは単体では
存在していないからです。
かならず怒りにつながっている
もう一つの感情があるのです。
まず、それに気づくことが
何より大切です。
「怒り」は覆面レスラーの
マスクのようなものです。
おっかない形相の下には
素の顔が隠れています。
もともと「怒り」は
パッと現れて、パッと消える性質を
持っています。
本質的には
「感情」というより
「本能」に近いかもしれません。
でも、
怒りにつながっている想いを
無視し続けると、
「怒り」の種火が
ずっとどこかでくすぶり続けます。
だから
怒りがこみ上げてきた時ほど、
紐づいている
もう一つの感情に
意識を向けてほしいのです。
もしかすると
怒りの正体は、
「ワタシはここにいる。気づいて！」
という叫びだったり、
裏切られた悲しみの涙だったり、
愛しているからこそ許せない、
という矛盾の苦しみだったり
するかもしれません。
そんな自分の中にある想いを
あなたが認めてくれてはじめて、
「怒り」は役目を
終えることができるのです。
そしてもしあなたが,
「感情をぶつけることと
愛されることは両立しない」
という信念を持っているとしたら、
その想いが
真実なのかどうか、
あらためて考え直して
ほしいのです。
本当の絆というのは、
どんなに感情をぶつけてあっても
受け止めることができる関係を
いいます。
感情を抑えないと
うまくいかない関係は
けっしてお互いを幸せには
してくれません。
ただ
「感情をぶつけるのが怖い」
と思っている人でも、
これから本当の絆を
作っていくことはできます。
もうおそいという事は
けっしてありません。
そのためにもまずは
怒りの奥にかくれた想いに
気づくことが大切です。
怒りのマスクを被らずに
本当に求めていたものを
素直に相手に伝えられるように
なるために、
まずはそこから
はじめていきましょう。
「心の専属トレーナー」と一緒に
その想いをひも解いてみませんか？
