伊予路を行く③ 〔神も仏も〕

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(41番 龍光寺⇒43番 明石寺)

街中で日の出を拝める場所を探して川沿いに出た。

遠くの山から太陽が昇り、建物の合間をぬって朝日が差し込んだ。

 

8時出発。


すでに空気が暖かく感じる。今日は暑くなりそうだ。

昨日、自転車で走ったアーケードを通り過ぎ、遍路道に入る。
足が少し痛いので、無理せずに歩く。

 

市街に龍光院という番外霊場があり、お参りする。

ご本尊は十一面観音。

今年5月に柴燈護摩を焚くという掲示が貼ってあった。

 

境内から宇和島市内を見渡せた。宇和島城も昨日より近くに見える。

 

街中で、車から女性が降りてきてビスケットをいただく。納め札をお渡しすると、うれしそうに受け取っていただいた。

人や車の多い街中にあっても、遍路に対する気遣いや思いやりに出会う。
特に宇和島に入って、たくさん声をかけられるようになった。

城下町で昔から人の交流が盛んだったせいもあるのだろうか。

 

狭い街中に車がひしめき合っていて、歩くのにけっこう神経を使う。

 

町から外れたところで、車がひっきりなしに入っていく場所があった。建物を見るとパチンコ屋さんだった。

このあたり、自動車の通行量は多いが電車は一両編成だ。

 

愛媛に入ってよく目に付くのが、デイサービスや高齢者施設の大きな建物だ。

主要なサービス産業の一つになっているのかもしれない。老人の一人暮らしや、家族が働いている家が多くなり、高齢者の暮らし方もどんどん変わってきているようだ。

 

2日前だっただろうか、植物の先にカマキリの卵?蛙の卵?という写真を載せたら、ブログを見た方から、これは「ガマの穂」という植物だと教えていただいた。ありがとうございます。
今まで、いかに自然とは無縁の蒼白きシティボーイだったかがわかる。

 

道中いたるところに花が咲いているのだけれども、花の写真が少ないのは、名前が分からなくて書けないから、という理由もある。

 

車通りの多い道を歩いている時は、つい頭の中でいろいろな考えがめぐる。

 

やっと遍路道らしいところに出た。

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二時間ほど歩いて、

●四十一番札所 龍光寺に到着。

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ご本尊は十一面観音。

しかし、創建当初は稲荷大権現として鎮座されていたらしい。

そもそも空海がこの地において、不思議な白髪の老人と出会い、稲荷神の変化身と感得して、祀ったのが始まりとされている。

はじめは仏でなく、神を祀った霊場だったのだ。明治の廃仏毀釈の時代になって、神社とお寺が分けられ別々になったが、本堂のご本尊の右側に稲荷大明神として今も祀られているという。

稲荷大権現の札所らしく、山門は無く、鳥居が参拝者を出迎える。

「あ」「うん」の口の形をした狛犬が山道の両脇に座っている。

「あ」

 

「うん」

 

本堂と大師堂の真ん中に稲荷神社が鎮座されている。山号も稲荷山といい、まさに神様のお山だ。

 

空海は、仏教者だから仏のみを感得する、ということでなく、神仏問わず高次の存在を敏感に察知し、それを勧請して祀る力を持った方だったのだろう。

この龍光寺は、元来、神を祀った場所として、特色のある札所だ。

 

四十二番 佛目寺までは、また好きな風景が戻ってきた。青いトンボが、気持ちよさそうに小さい苗の上を飛んでいた。

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途中、中山沼という所に出た。

 

江戸時代、水の乏しいこの地域のために、地元の庄屋さんが私財を投げうって、貯水のための沼を作ったそうだ。とてもきれいな景色だった。

しかし、行けども行けども、四十二番のお寺に近づかない。

地図を見ると遍路道から外れていた。途中まで標識はあったのだが。

紛らわしい道案内にも悩まされた。

 

結局、かなり遠回りをして佛木寺へ向かう。
地図で見ると、まっすぐな道なのに、3倍位の距離を歩いているのではないかと思う。

景色はいいのだが、標識に惑わされるのは、かなわない。

 

四十二番札所 佛目寺に到着。

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ご本尊は大日如来。

参拝のおばちゃんが連れの人に「ああ、ここは大日如来さんや。あんたの好きな仏さんやで。」と言いながら参拝していた。

皆さん、お気に入り?の仏様があるらしい。

四十一番で校外学習の写生をしていた小学生の一団がここで昼食をとっていた。

 

ここから四十三番までは約10キロの道のり。

登り道が続くが、涼しい風が後押しをしてくれる。

峠が1つあるが、頂上の部分はトンネルになっていた。

トンネルを抜けて昼食にする。

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住む人の少ない地域に入ると、川がまた澄んできた。

道路の工事の関係だろう、遍路道沿いにある、昔のお遍路さんの墓標が集めてられていた。

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遍路道の至る所で、行き倒れになって亡くなったお遍路さんの墓標を見かける。

昔はいかに沢山の遍路さんが旅の途中で亡くなられていたかが、伺い知れる。

今と違って、それは命懸けの旅だったのだろう。不治の病で故郷に留まることを許されず、力尽きるまで遍路し続けなければならなかった人も多いと聞く。

 

国道沿いにあった番外霊場 導引大師。

中に布団もあり、善根宿を兼ねている。

途中の道引大師の庵は内部が善根宿になっている。布団もそろっているようだ。

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途中のバス停。こんな読み方は、知らなければとてもできない。

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遍路道が墓地の横をすり抜けて通っている。

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突如、視界が広がったと思ったら、市営の野球場に出た。

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いろいろな所をめぐって、お寺のすぐ近くまで来る。

 

四十三番札所に到着する前に、奥の院 白王大権現があったのでお参りした。

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午後4時前に、

●四十三番札所 明石寺に到着。

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伽藍の木の色が自然に溶け込み、趣のある落ち着いた佇まいの山寺だった。

ご本尊は千手観音菩薩。
奥の院の白王大権現のご祭神について、お寺の方に聞いたが、不明だとのこと。

おそらく蛇や龍の伝説にはまつわる神様だろうと言うことだった。

昔から神仏習合の形式で祀っており、今も境内には熊野大権現が祀られている。

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熊野大権現は素戔嗚尊を祀っていると聞く。

この明石寺も、神様と深い関わりがありそうだ。熊野大権現にも参拝する。

明石寺から遍路道を通って、今日の宿のホテルに向かう。

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ホテルのある町は、てっきり街の中かと思ったら、いきなり古民家が立ち並ぶ昔ながらの佇まいが現れた。

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今日、泊まる卯之町は、宇和島藩で1番の宿場町だったらしい。

それで歴史的な建物や古民家などが多いそうだ。

 

明日は、四十四番に近づくための歩きだけの日になる。

 

あなたとお会いできることを楽しみにしています。

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