田舎の生活と、街の生活。
違いは何か?考えてみた。
ざっくりすぎるかもしれないが、それは「何の時計を持つか」、ということかもしれない。
田舎では「自然の時計」を持って生活する。
街では「所属する集団の時計」を持って生活する。
例えば、田舎の暮らしは太陽が出る時間、沈む時間が基準になって、生活のリズムがあるように感じる。
漁師は、海が時化れば、漁を控える。天候や風向きによって、その日できることをやる。
農家は、今日は雨が降るからこれをやろう、晴れたからあれにとりかかろう、ときめる。
その日やることは自然のリズムによって決まる。
それにたいして街の暮らしは、職場、学校、地域の集まり等の所属する母体の都合によってスケジュールを決めなければいけない。
自然の都合よりも、人との約束事、組織の方針を優先して生きていかなければならない。
ただ、自然は時に、人間にも理不尽な猛威を振るう。
一方で、組織やグループは容赦なく、窮屈で、時には非情な仕打ちをすることもある。
どちらの時計を優先するかは、その人の考え次第なのかもしれない。
街に居ても、周りに妥協しなければ、自然の時計を持つこともできる。
反対に、田舎に居ても、人間関係に縛られたり、周囲の都合に振り回されることもある。
遍路旅のように、気ままな旅ができる時ぐらいは、できれば自然の時計を持って過ごしたいものだ、と思う。