伊予路を行く⑦ 〔もう目が点・・・。女性との出会い〕 

更新日:

(46番 浄瑠璃寺 ⇒ 51番 石手寺)

昨日下ってきた山の方から朝日が昇るのを期待していたが、曇ってしまった。残念。

 

昨日の(法華仙人の化身となった?)女性と、朝ご飯の時に少し話す。

4、5年かけて、区切り打ちで少しずつ廻っているらしい。

まだ1周目の途中だそうだ。3日前から回り始めて、土曜日は仕事なので金曜日までに家に帰ると言う。

30歳前後くらいのサバサバしたスポーティーな感じの人だった。(仙人のような雰囲気は感じられなかった?)

今日は道後温泉近くのユースホステルに泊まるそうだ。

もう1人、別の女性も歩き遍路の方が泊まっていた。この方も区切りで廻っているとのこと。

多分、この朝食あたりで、女性遍路さんと沢山会うご縁は一段落するんではないかと思う。

 

宿の廊下に、560回遍路を廻った先達の新聞記事が紹介されていた。

 

7時45分に宿を出る。

すぐ向かいの、

●四十六番札所 浄瑠璃寺を参拝。

 

ご本尊は薬師如来。

こじんまりとした境内ではあるが、よく掃き清められて、清々しい空気が満ちていた。

お寺の人は、落ち葉が多くて掃き掃除は大変だ、と言っていた。

 

続いて1キロ先にある四十七番 八坂寺へ向かう。山のふもとの里の道をくねくね曲がりながら歩く。

ほどなく、

●四十七番札所 八坂寺に到着。

 

ここは役の小角が開かれたお寺で修験道の修行道場だった。

中世に熊野権現を勧請し、代々八坂家の方が住職を務めているらしい。

神仏習合の色濃いお寺だ。

境内には熊野権現堂があった。

 

毎年4月29日に柴燈護摩供を行っているらしい。

今は終わったばかりで、僧侶の方たちにも、ほっと一息、という表情が見てとれた。

山門を出ようとしたら、境内でゴロゴロしていた猫(たぶん野良)が見送りに出てきてくれた。

 

四十八番札所に向かう途中、「文殊庵」という所があった。

ここは、四国遍路の元祖 衛門三郎という方の自宅跡らしい。

その言い伝えを簡単に説明すると、

 

お大師様がこの地を訪れ、托鉢、教化していた時、強欲非道な人物として知られていた富豪 衛門三郎を済度しようと門前で托鉢をされていた。

その振舞いに腹を立てた衛門三郎が、お大師様とは知らず、托鉢用の鉄鉢を割って追い払ってしまった。

それからほどなくして、彼の8人の子供たちが次々と亡くなる。

ある日、乞食僧を追い払ったことを思い出し、あれは空海上人ではなかったか、と自らの悪行を反省した。

なんとか空海上人の跡を追って、懺悔しお詫びするために旅立った。

その時の旅の格好であった、荷を背負い、三衣(今はさんや袋という)、杖、笠といういでたちが今のお遍路装束の原型になっているらしい。

この話が四国遍路の始まりとされている。

 

一番最初の遍路の動機が、自分の行いを懺悔するためだったとは、、、。

どこかの誰かさんみたいに、空海ゆかりの聖地を巡るなどと言う、ご立派な目的ではなかったのだ。

お大師様が、邪険にされたからといって罰を与えるような事はないだろうが、衛門三郎の改心が後の人の手本となり、昔から伝わっているようだ。

すぐ近くには、「札始大師堂」という、お大師様が草庵を結ばれて滞在された場所があった。

跡を追った衛門三郎が初めて空海上人を求めて、巡拝された場所として残されている。

 

重信川を渡って、

●四十八番札所 西林寺に到着。

 

ここも里の寺らしいお寺。ご本尊は十一面観音。

 

四十九番札所に向かう。

ここから3.1キロ。

曇りだが気温はかなり上がっている。街中なので木陰もなく少し暑い。

48番のすぐ近くに、「杖の縁」という、お大師様が杖を地面に突いて、水が湧きだした、という伝説の場所があった。

全国名水100選にも選ばれる湧き水が出ているそうだ。

大師像の横に、水が出ていたが何の表示もなかった。

これがその有名な湧水かどうかわからず、恐るおそる少し口に含んでみたが、味はよくわからなかった。

結局、持っていたミネラルウォーターで喉を潤す。

 

11時30分ごろ、

●四十九番札所 浄土寺に到着。

ご本尊は釈迦如来。

仏教はもともとお釈迦様が開祖なのだが、なぜか八十八ヶ所中で釈迦如来がご本尊のお寺は少ない。

このお寺には木彫りの自像で有名な空也上人が3年間滞在されたと伝えられている。

お昼時のせいか、参拝者は自分以外に1人しかいなかった。
八十八ヶ所のお寺でも、お寺によっては、たくさんの人がお参りする所と、少ない所が分かれるのだろうか。
お寺によっては、あまり参拝者がいないところもある。

八十八ヶ所巡りをしなくても、気に入ったお寺だけを選んで、参拝している方も多いのかもしれない。

 

近くにコメダ珈琲店があったので、昼食に入る。

コンビニおにぎり以外の昼食は久しぶりだ。

ついゆっくりしてしまうが、切り上げて次のお寺へ。

今日はできれば8ヶ所廻りたい。

住宅街だが、細い路地、側溝の横、墓地のど真ん中など、歩きでしか通れない道を辿る。.

 

12時50分ごろ、

●五十番札所 繁多寺に到着。

境内の横に歓喜天が祀ってあり、入り口が鳥居になっていた。

 

山門の外でアイスクリーム売りのおじさんがいた。1個200円で食べる。

今日、宿の廊下で読んだ560回遍路している先達が、週に一度ぐらい車でやってきて、ここでアイスクリームを食べていたそうだ。

歩き遍路で一番多く廻っている方は、300回ぐらいかなあ、その人もよくここへきてアイスクリームを食べるよ、と言っていた。

300回歩いて回ると、何十年かかるのだろう。

おじさんにお接待でいただいた、ヤクルトのような飲み物の名前が面白かったので、撮影。

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そういえば、ここ1ヵ月、アイスクリームのようなもの(実際はシャーベットだったが)は食べていなかったのではないだろうか?
アイスクリームのおじさんの持っていた温度計を見ると、気温は30度になっていた。

 

歩いていると街の風景が広がった。ひさしぶりなので、すごい都会に見える。

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また歩いていると、

とある交差点で、信じられないことが起こった。

あるおばあさんに、突然呼び止められた。その方は歩行器を押しながら歩いていた。

「四十五番の岩屋寺は行きよった?」と聞かれた。

「昨日行きました。奥の行場がすごかったです」と答えた。

そうすると、

「私の娘が、岩屋寺の住職の所に嫁いでいるんよ」と言われた。

しゃべり方もはっきりとしていて、頭もはっきりされている様子。見ず知らずの相手に、嘘をつくような内容でもない。

 

ただ、昨日からの体験をいきなり話しても理解して貰えるわけもなく、

何よりも、あまりにも不意で予想外の展開に言葉さえ出なかった。

もし、このおばあさんの言ったことが事実でないとしても、行き当たりばったりの人にそんなことを言われること自体、びっくりするようなシンクロだろう。

ここ2日間の一連の体験を締めくくる出会いが、岩屋寺住職夫人のお母様とは、、、。しかも、岩屋寺からは数十キロも離れている、偶然、信号で止まった交差点で、、、。

岩屋寺のシンクロは、これで極まった、と感じた。

こんな経験は人生を通しても、そう多くはない。

 

半ば呆然としながら、歩みをすすめていく。

 

 

ちょうど午後2時頃、

●五十一番札所 石手寺に到着。

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歴史がありそうなたくさんの伽藍が建ち並んでいた。

ここのお寺は、異色の境内だった。

住職さんのメッセージが至るところに貼ってあったり、旗さしものに書かれている。

ご自分で、仏教の教えに関する小冊子を作って、無料で配っていたり、各地の震災や災害の復旧支援を積極的に行っているようだ。

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参拝者もとても多く、松山の中心部に近いせいもあり、昔から栄えたいたお寺のようだ。

参道には年季の入った木造りのアーケードがあり、その下に土産物屋が軒を連ねている。

納経所でいつも通り、ご宝印をいただくと、境内に大曼荼羅を建てるための浄財募集のパンフレットを渡された。

 

石手寺の参拝が思ったよりも長くなり、五十二番に向かうが、参拝の締め切り午後5時には間に合わないかもしれない。

 

途中で道後温泉の中心街に出る。

ここら辺で宿をとっていれば、道後温泉に入れるのだが、今日の宿は五十三番札所のすぐ近くにとっている。

今、温泉に入っても、後から20キロ以上歩くので、汗がまだ出てくるだろう。

道後温泉には、7年前に仕事の出張の際、入ったことがあったので、有名な道後温泉本館の前で写真を撮って、先へ進む。

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松山は俳句の町のようだ。

種田山頭火の自宅跡の標識があった。

そういえば、阿波で会った、ゲートル姿の俳句好きの男性は今頃、どこを廻っているだろうか?

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今日中に五十二番に参拝できるか微妙になってきた。

早足で歩くが、途中で、お寺の受付の締め切り時間までには間に合わないと判断し、五十三番の近くにある今日の宿に直行することにした。

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さすが四国。こんな看板が。

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明日は夜から、五十二番を参拝し、また引き返して五十三番を参拝、その後、瀬戸内海沿いを今治市まで歩くことにする。

道後温泉をパスした代わりに、どこか温泉があれば入りたいのだが、当分はなさそうだ。

 

あなたとお会いできることを楽しみにしています。

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