『リア充』は要注意!
最近、SNSでプライベートな生活を発信する人が多いですね。
芸能人はもちろん、一般の人もSNSで近況を発信するのが、普通になりました。
ただ、人に見せるのが目的なので、実態より『キラキラ!リア充!』をすこし水増ししている感もあります。
芸能人ならば、それもお仕事のうちかもしれません。
でも一般の人がそれにつられて、オフの時も『キラキラ!リア充!最高!』と言っているのを見ると、だいじょうぶ?と心配になってしまいます。
インターネットや雑誌の情報でも、休日のアクティブな過ごし方、仕事以外の人と交流を深めよう、副業のすすめ、そんな見出しがよく目に入ります。
余暇に動きがないと消費も増えないし、世の中が活発にならないですから、そういう記事が多いのも当然かもしれません。
そんな昨今。
一方で、『キラキラ!リア充!』な人たち。
「それに比べて、この私は、休みの時、家でゴロゴロ、ぐたーっ。あーなさけない、、、」と劣等感を持ってしまうことはありませんか?
でも、あなただけが、ぐうたらなわけではありません。
オフの時ぐらい、ぐたーっとしたい、という気持ちは、だれにでもあります。
それだけ、普段は外で気を遣って疲れているんですから。
少し横道にそれますが、
そもそも私たちはなぜ、外の世界で気を遣うのでしょうか?
気を遣う相手は、もちろん人です。
動物やモノに気を遣っている人は今まで会ったことはありません。(大切にする、とは意味が違います)
たいていの人はいつも、まわりといい関係でありたい、だれからも好かれたい、と願っています。
そのために自分を抑えます。
だれでも家の外に出たら、大なり小なり窮屈な思いは覚悟するでしょう。
人間は、「社会」を作る動物なので、「社会」の一員として認められようと努力します。
先祖代々そんな努力が続いたので、私たちも同じことをするのです。
特に、日本のような農耕民族型社会では、集団に帰属する傾向が高い、といわれます。
しかし、人間にはやっかいな点があります。
人間は、社会の一員として認められるだけでは、満足しないようにできています。
なぜなら、人間の持っている2つの欲求が、矛盾してぶつかり合うからです。
それを平たく名付けると「王様の自分」と「さびしがりやの自分」となります。
この2人がケンカをするのです。
自分と自分がぶつかりあう
数ある欲求の中でいちばんの基本は、生き残るために「安全に過ごしたい、お腹一杯食べたい、楽をしたい」など、自分優先の「生理的欲求」です。これが「王様の自分」です。
一方、先にあげた、集団に受け入れられたい、というのは「社会的欲求」です。これは「さびしがりやの自分」です。
階層であらわすと、「王様の自分」の上に「さびしがりやの自分」が乗っかっています。
下の階層にいる「王様の自分」が土台なのですが、普段はとかく抑え込まれがちです。
さびしがりの気持ちを満たそうと思ったら、自分優先の気持ちを我慢しなければなりません。
だから、一生懸命気を遣った後に、抑えていた「王様の自分」が音を上げて、どっと疲れが出てしまうわけです。
だから、オンでもオフでも『キラキラ!リア充!』で他人の目を気にしていると、「王様の自分」の生理的欲求が暴れださないかと思うのです。
フー、やっと話がつながりました。
「王様の自分」と「さみしがりの自分」。
この矛盾する自分のうち、どちらかが満たされないと欲求不満になり、どちらかだけ大事にしても、満足は出来ません。
どうすればいいでしょうか?
オンは「よい人」、オフは「王様気分」、分ければウィンウィン。
まず、自分の中に矛盾する2つの欲求があることを認めましょう。
それから眼をそらしていると欲求不満状態は変わりません。
次は、それぞれの欲求を満たしてあげましょう。
ただ、同時にはムリなので、時間帯を分けるのです。
具体的には、
オンの時間は「さびしがりや」の社会的欲求を満たし、
オフの時間に「王様」の生理的欲求を満足させたらいいのです。
とりわけ、普段抑えられている「王様の自分」の欲求は、ねんごろにケアしてあげるべきです。
「さみしがりの自分」をみたそうとする行動は、外の世界でだれでもやっています。
問題は「王様の自分」の反乱なのですから、これがすっきり解消出来れば、オンの時にストレスなく「さみしがりの自分」を満たせるようになります。
その方法はかんたん。
家で過ごす時間やオフの日に、「わがままな王様」になればいいんです。
そして、なんでも好きなことをやりましょう。
ただ、好きなことと聞くと、映画を見たり、音楽を聴いたり、本を読んだり、と思い浮かべる方も多いと思いますが、そういう趣味は、創り手の世界に入っていくことになります。
言わば創り手が王様で、あなたはお客様です。
そうなると、ちょっとちがってきますね。なにしろ『自分が王様』になるのが目的ですから。
それならばいっそ、「大の字で寝っ転がる!」と決めて、何もしないでデーンと横になる方が王様気分といえます。
そんな調子で、何をやろうか考えてみてください。
自分のアイディアで、自分のルールで、思いついたことを、だれにも邪魔されずにやる。
これがポイントです。
そして、その内容に関係なく、やった自分をほめちぎりましょう。
たとえ寝っ転がっただけでも、「堂々としたいい寝っ転がりっぷりだ」と思えれば、上出来です。
すべては、自分のためだけにやるのですから、何でもありです。
ただし、自分一人だけの時間を選ぶことをおすすめします。「1人王様状態」はだれにも見られない方がいいでしょう。
どうでしょう。
オフの時間を「こんな自分じゃだめだ」と思いながら過ごすのと、「今、生理的欲求を満たしている!」と自覚して堂々と楽しむのでは、心理状態がまるで違います。
この差こそ、あなたの自己肯定感アップにつながります。大きな違いが出てきます。
これこそ、本当の『リア充』が味わえるのではないでしょうか?
ぜひ、 いちどお試しあれ。
おわり