歳を重ねていくにつれ、
「もの忘れが多くなったな…」
と感じることはありませんか?
まだそんな歳でなくても、
めまぐるしい世の中で
「情弱」と言われないために、
いつも「忘れないよう」に
気を張っている感覚って
ないでしょうか?
近ごろはだれもが
「忘れる」ことに
不安や怖れを持っている
かもしれません。
ただ、その一方で、
「アイツのイヤな顔が頭から離れない」
「あの時の悲しさがずっと消えない」
と、
忘れたくても忘れられなくて
悩む人が多いのも、フシギです。
私たちは、
いつのまにか
「忘れ方」がヘタになってしまった
のかもしれませんね。
もともと
忘れることは
大切な心の働きです。
忘れることができなければ、
脳の処理が追いつかず、
頭がパンクしてしまいます。
「思考のまな板」に乗る量は
限られているからです。
どんなにつらい記憶も、
時が経てばしだいに
受け入れられるようになるのも
「忘れること」の恩恵です。
そんな自然な心の働きを
無視して、
クビをプルプル振りながら
ムリやり記憶を掻き消そうとしても
うまくはいかないはずです。
忘れることによって
心はやさしく守られます。
そして
その働きが健全であるほど、
「よい忘れ方」が
できるようになります。
そして日頃から
イヤな記憶とは
必要最低限に関わるだけで済み、
楽しいポジティブな記憶は
呼ばれたらいつでも
「思考のまな板」に乗れるよう
すぐそばで待機している…
そんな状態になれたら
いいですよね。
そのために
大切なことは、
自分の中にある
「忘れるチカラ」を信じることです。
その存在を認めるだけで
心の働きは変わり始めます。
そして、さらに
そのチカラを高める
よい方法があります。
それは
「忘れるチカラ」に話しかけるのです。
たとえば、
忘れてしまいたいことが
ある時、
一度向き合って、
何がつらいのか、
なぜ忘れたいのかを
明確にしてから、
心の奥の方に向かって
「もう考えるのはやめるから、
あとはよろしくね」
と語りかけて
みてください。
その後は
頭から消えても、消えなくても
成り行きにまかせるだけ。
「忘れるチカラ」にゆだねるのです。
そんなおまじないみたいことで…
と思うかもしれませんが、
これを繰り返すうちに
忘れたくても忘れられない苦しさが
徐々に減り始めるはずです。
また
このやり方を応用して、
「忘れること」と関係が深い
「ひらめくチカラ」を強くすることも
できるのです。
じつは私たちが
「忘れた」と思っている記憶は
本当は何一つ忘れていません。
表面の意識から消えただけで
しっかりと記憶の貯蔵庫に
蓄えられ、
その中で整理整頓したり、
熟成させていくのです。
むずかしい問題と闘った後に、
しばらく経ってから
突然答えが降りてくるのも、
表面意識の下で
ずっと心がそのことを
考えていたからです。
これを意識的に
やってみるのです。
直面する課題があって
いくら考えてもお手上げ状態に
なった時に、
「あとはよろしくね」と
自分の心に語りかけてから、
いったん手放してみてください。
続けていくと
答えがひらめいたり、
インスピレーションが湧くことが
増えるはずです。
こんなちょっとした習慣で
「忘れるチカラ」は
息を吹き返しはじめます。
健全な「忘れるチカラ」を
取り戻すことができれば、
もっとラクに、軽やかに
生きていけるようになります。
それは
「心のトレーニング」によって
いつからでも身につけることが
できます。
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