新型コロナ禍が世界を席巻している今、、
「これからどうなっていくのか不安」
「社会の変化についていけるかわからない」
いろいろな不安を、多くの人が感じています。
実際に仕事が減って収入も減った、
仕事がない、
という悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
不安や悩みにのみ込まれないために、忘れてはいけないことはなんでしょうか?
それは、
すこしでも先に進んでみる、
という気持ちだと思うのです。
「先に進んでみる」の中身は、
あたらしいアイディアを実行に移すことだったり、
一人で抱えていた悩みをだれかに打ち明けることだったり、
人によって、さまざまです。
でも、今いる所からすこしでも進んでみると、あたらしい兆しが見えてくることがあります。
先行きが見えない本当の原因は、自分が動いていないから、でもあるのです。
じつは2年前、ちょっとしたことで、それに気づきました。
四国の八十八ヶ所歩き遍路に挑戦した時のことです。
ある宿で、旅の先達から愛媛県の横峰寺の奥之院はすばらしいと聞き、ぜひ訪れてみたいと思っていました。
そして横峰寺を訪れた日、お寺の参拝に続いて、奥之院へ向かうべく、山道へ足を踏み入れました。
その日は霧が出ていたのですが、
山道を登り始めると、
それまで辺りを覆っていた霧がさらに濃くなり、見る見るうちにあたりが完全に真っ白になってしまいました。
視界は10m四方というぐらいでしょうか。
一本道なので向かう方向はわかっているのですが、
前へすすむのが不安になり、思わず立ち止まってしまいました。
まだ陽も高いはずの時刻なのですが、まったく景色が見えず、
だれもいない山奥で、独特な圧迫感と畏れを感じるほどでした。
一瞬、引き返そうか、と思ったぐらいでしたが、
せっかくここまで登ってきたんだから、と、恐るおそる歩きはじめました。
歩いているうちに、ふとあることに気がつきました。
自分が歩くと、歩いた分だけ視界が開けるのです。
立ち止まっていると霧が行く手を阻んでいるように感じるのですが、
歩いてみると、霧が同じスピードで後ずさりをして退きます。
文字にするだけでは、
何をあたりまえのことを?と思うかもしれません。
でもその時、
自分から動けば、その分だけ未来が開ける、と「霧」が教えてくれたような気がしたのです。
そしてしばらく歩いて、
「聖地」と謂われる奥之院に着くことができました。
その「聖地」にはだれもおらず、深い霧に包まれた静寂の中、すばらしい雰囲気に包まれていました。
まるで、私一人のために用意してくれたかのように、とっておきの景色を拝むことができたのです。
それはそれは、幽玄な世界でした。
もし途中で、霧が晴れるまで待とうと思っても、
先を急ぐ歩き旅ですから、ずっと待っているわけにもいきません。
時間切れで引き返すことになったでしょう。
先が見えない不安や悩みも、この霧と同じだと思うのです。
直面した時は、お先真っ暗で、どうしたらいいかわからなくなってしまいます。
状況がひどければ、じっとやり過ごすしかない場合もあります。
でも、少しでも行動する余地があるならば、勇気を出して1ミリでも動いてみてほしいのです。
先へ進んでみれば、必ず何かが見え始めるはずです。
ちなみに奥之院の名前は「星ヶ森」。
名称の由来は、弘法大師が星に向かって祈った場所だから、とか。
そんな星ヶ森で、神秘的な風景に触れることができたのも、濃い霧の中を先へ進んでいったからでした。
勇気を出して行動すれば、かならず何かが反応します。
そして、そこから良い未来への突破口が生まれるかもしれません。
あなたも自分から少しでも動くことで、あたらしい景色を観てみませんか?
でも、立ちはだかっているのが、霧でなく、猛吹雪だと感じたら、一人でむやみに動くのは危険です。
また、どこへ向かったらいいかわからない時も、一人で行くと迷ってしまいます。
そんな時は、「心の専属トレーナー」にご相談ください。
あなたとお会いできることを楽しみにしています。