人前でアガらないヒケツって何でしょうか?
いい方法があったら知りたい!
という人がたくさんいるかもしれません。
みている人をカボチャだと思え、
とか、
手のひらに「人」と書いてのみ込む、
とか、
いろいろいわれていますが、
実際やってみたことはありますか?
で、その効果はあったでしょうか?
断言できます。
アガらない方法をいくら試しても、
ぜったいに失敗します!
セラピストが「ぜったい」なんて
決めつけてはいけないのですが、
これについては
「ぜったい」といえるでしょう。
なぜなら、
アガらない方法を試す、ということは、
もうそこで、
自分はアガっている
ということを
認めているからです。
そして、
アガっている自分を
「アガっちゃダメ」とますます否定して、
でも、じつは、
大事な場面でキンチョウしたり、
アガったりするのは、
正常な身体のはたらきなんです。
体と脳のパフォーマンスを上げるため、
心臓がたくさん血液を送り込もうと
ドキドキを早めるのです。
手に汗をかくのも、
ヒトの先祖が木の上で暮らしている時代、
滑らないようにしていた名残り、
ようするに、
キンチョウは
パフォーマンスを上げるための
それを、
アガっちゃダメ、と抑えつけるから
逆にうまくいかないんですね。
「キンチョウすると失敗する」
というのは、
まったくのカン違いなのです。
カン違いを防ぐには、
アガり始めた時、
その状態を
アガってきたな、と思ったら、
「おっ、身体がハイパフォーマンスな状態を作ってくれてるな」
それだけで、
振る舞えるようになるはずです。
と、
私が自信を持って言えるのは、
じつは以前、
ある光景に出くわしたからなんです。
昔、ある仕事で、
芸歴60年超えの超有名な
男性コーラスグループの
控室に同室した
そのグループが、
ある会場にゲストとして
数曲歌うために呼ばれたの
お迎えのスタッフの1人として
対応したんですね。
控室では、
全員リラックスしていたのですが、
出番が近づき、舞台袖で待機している時、
一番年配であるリーダーの様子が
すこしおかしいことに気づきました。
なぜかリーダーだけが
皆と離れてポツンと立っているんです。
そして、顔が真っ青になり、
苦しそうな顔をしています。
思わず「大丈夫ですか?」
と声をかけたくなるような感じでした。
でも、他のメンバーもマネージャーも、
たぶんいつものことなんでしょう。
私からみても、
極度にキンチョウしていることがわかりました。
芸能界でも最長老の部類に入るグループの
リーダーなんですが、
その時は、失礼ながら、
まるで慣れないスピーチの前に
ド緊張している一般人みたいに見え
でも、さすがプロフェッショナル。
本番はバツグンの安定感で完ぺきにこなし、
リーダーは、
キンチョウを思いきり感じ切って、
高める人だったんですね。
その一部始終を見ていた
元々アガり症だった私は、
「キンチョウも使い方次第なんだなあ」
と納得したのでした。
ただ、
そんな話を聞いても、
「キンチョウのからくりは分かったけど、
どうしてもアガり症が治らない」
それは対人関係にかかわる
過去の心の傷が
影響しているのかもしれません。
人前でアガる、
いろいろなサインが隠れている
ことがあります。
それを見逃さず、
専門家といっしょに心の中を
探求することで、
本当の自分を見つける
きっかけになるかもしれません。
心当たりがある方は一度、
ご相談くださいね。